亡くなった人が大事にしていた物は捨てにくいです。特に写真だったり、自分の似顔絵や絵画だったり、このような品々は気持ちもこもっているので適当に処分する気にはなれません。
このような場合のお勧めな方法として、供養してからお焚き上げ処分するという方法があります。
お焚き上げができる場所は現在では限りがありますが、たとえば、神社やお寺、専門業者、遺品整理業者に依頼することができます。
今回はそれぞれの特徴やメリット、どのように供養するのかについて紹介してみます。大事な人の物ですし、後悔しないような対処方法を見つけてもらえれば嬉しいです。
「お焚き上げ」は簡単に捨てられない物を供養する方法
お焚き上げとは、粗末に扱えない物を供養し、焼却する方法です。個人が大事に扱っていたもの、想い出が詰まっているものは「魂が宿っている」とされているため、供養してから処分するという方法です。
「魂が宿っている」というわけではなく、故人に対して「今までありがとう」という気持ちをこめて行う場合もあります。「写真などの捨てにくいもの」にたいして感謝とお別れの気持ちを込めて処分するのがお焚き上げです。
特にこれはできないなどの指定はありませんので、自画像やイラストなどもお焚き上げをすることができます。
ご依頼をいただく品で多いものを挙げますと次のようなものになります。
- 写真
- 人形
- 手紙
- 衣類
- イラスト
- お守り
- 日記
などが挙げられます。
その他にもチケット、賞状、千羽鶴、靴など、依頼すればだいたいの物を供養じまいが可能です。しかし、お焚き上げは、焼却処分を行いますから、ガラスや陶器、燃やすと有害物質がでるような物はお焚き上げできません。
地域によっては「どんと焼き」や「左義長」と呼ばれることもありますが、意味や内容はお焚き上げと同じです。
お焚き上げを依頼できる場所は以下のようなところがあります。
- 神社やお寺に依頼する
- お焚き上げ業者に依頼する
- 遺品整理業者に依頼する
順番にメリットやデメリット、料金などをみていきましょう。
神社やお寺に依頼する
・神社やお寺のメリット
メリットは、なんといっても安心であることです。依頼した物が粗末に扱われる心配もありません。また、費用もそこまでかかりません。お寺や神社によっても異なりますが、一般的な業者に依頼するよりも安く済むことが多いです。お焚き上げをしているその場に行き、その様子を目の前で見ることもできます。
・神社やお寺のデメリット
いつでもお焚き上げを受け付けている場合もありますが、神社やお寺によって期間限定であることも多いです。年末年始などは幅広く受け付けていますが、供養には人手もかかるため、どの神社やお寺でもいつでも受け付けているわけではありません。
また、受け付けていたとしてもすぐに行ってくれない場合もあります。依頼があれば供養を行うというよりも、ある程度の数が揃ったときにまとめて行うことが多いです。
段ボール箱にいっぱいの物を依頼するのであればすぐ行うこともできますが、1つだけとなると時間がかかるケースもあります。品物も限定されていることがあるので、事前に確認しておきましょう。
・神社やお寺に依頼したときの費用
お守りなどの小さな物であれば100円ほどで行ってくれる場合もありますし、A4サイズのイラストや人形であれば500円ほど~が目安です。明確に料金が決まっておらず「お礼」として費用を支払う場合もありますが、まとめて依頼しても2,000~3,000円が相場です。年末や年始に行われている行事であれば無料で行うこともできます。
お焚き上げ業者に依頼する
・お焚き上げ業者のメリット
メリットは、インターネットから申し込みができる、ほとんどの品物を受け付けてくれることです。申し込みはインターネットから行うことができるので、24時間対応しています。基本的に全てインターネット上で行え、現地に行く必要は全くありません。
申し込みをして専用のボックスを送ってもらい、その箱に供養したい物を入れて返送します。あとは完了通知がくるので、全て任せておけば良いです。また、ガラスや陶器類など、お寺などで断れてしまうような物でも受け付けています。燃えない物でも対象となっているケースがほとんどで、サイズも特に決まりはありません。燃える物、燃えない物などまとめて依頼したい場合に便利です。
・お焚き上げ業者のデメリット
デメリットは、費用が高くなりやすいことです。業者によって料金が違うのでいくつか比較しておく必要がありますが、お寺よりも高額になります。また、お寺などであればお焚き上げをしている所を直接見ることもできますが、たいていの専門業者の場合は実際にお焚き上げの様子を見ることができません。全て業者任せになるので、しっかり最後まで見届けたいという場合にはデメリットになります。
・お焚き上げ業者に依頼したときの費用
業者にもよりますが、レターサイズであれば1,500円ほどです。「何個まで」とは決まっておらず専用の段ボールに入るだけお願いできることもあり、段ボール1つで5,000~10,000円ほどが目安です。
遺品整理業者に依頼する方法
・遺品整理業者のメリット
メリットは、一度にまとめて遺品整理を行うことができる、郵送などの必要もないことです。お焚き上げは営業先に直接持っていくか、郵送します。遺品整理のときに一緒に依頼すれば郵送する必要もありません。
個々に申し込みするなども必要なく、電話で依頼するときに「供養してほしいものがいくつかある」と伝えておくだけです。
また、基本的に料金は無料であることも多いです。そもそも遺品整理の依頼をしているので、上乗せされて料金が追加されるということはほとんどありません。
・遺品整理業者のデメリット
遺品整理業者に依頼するデメリットは、「遺品整理の依頼をしたときしかお願いできない」ということです。遺品整理は依頼せずにいくつかの品物だけをお焚き上げしてもらう、というのは基本的にできません。依頼したとしても出張費用などもかかるので、他の方法でお焚き上げをするよりも高額になります。遺品整理をしつつ、お焚き上げをしたいときに利用するようにしましょう。
遺品整理業者に依頼した場合も、同様に基本的にお焚き上げには立ち会うことはできません。
・遺品整理業者に依頼したときの費用
依頼した遺品整理の料金に含まれることが多いので、基本的にはお焚き上げ代は無料です。ただし、あまりに数が多い場合やサイズが大きい場合は、本来のプランに収まらないことがあります。その場合は追加で費用が発生することになるので、たくさんある場合は前もって相談しておきましょう。
まとめ
写真やイラストの似顔絵など、故人の想いがつまっているものはお焚き上げをして供養がおすすめです。近くに神社やお寺があればそちらにお願いできますが、近くにない場合でもダンボールに梱包して郵送で受け付けてくれるところもあります。業者にお願いすれば比較的簡単に済ませられるでしょう。
関連リンク
写真やイラストの似顔絵などを供養処分する方法 ⇒ https://gokuyo.com/useful/2020/09/01/1516/
財布の供養処分を神社やお寺にお願いする方法 ⇒ https://gokuyo.com/useful/2020/08/18/1419/