宗派の違いは?実家がお付き合いしているお寺の宗派とは?(浄土真宗本願寺派編)

宗派の違いは?実家がお付き合いしているお寺の宗派とは?(浄土真宗本願寺派編)

浄土真宗じょうどしんしゅう本願寺派ほんがんじは)は、鎌倉中期の浄土真宗の流派の1つです。総本山は京都市下京区にある龍谷山本願寺になります。西本願寺やお西さんとも呼ばれます。

浄土真宗(本願寺派)の教えの特徴は他力念仏です。厳しい修行によって仏を目指すのではなく、阿弥陀仏あみだぶつの救済を信じつつ、それに対する感謝を込めて南無阿弥陀仏と唱えます。

浄土真宗(本願寺派)の開祖と歴史は?

浄土真宗(本願寺派)の開祖は親鸞です。鎌倉時代の前記から中期にかけて活躍し、1173年に生まれました。当時の高僧であった法然を師とし、その教えをさらに高めることを信条としていました。

親鸞の有名な逸話といえば肉食妻帯です。当時は仏教界からも世間からも批判や中傷を受けましたが、出家した者だけでなく多くの人がありのままで救われることを身をもって示そうとしたと言われています。

浄土真宗(本願寺派)は、浄土真宗が東本願寺と西本願寺に分裂して以降、西本願寺を本山としてきました。親鸞の遺骨が納められた大谷廟堂が西本願寺になったのは1321年のことで、門徒を1つにまとめようとしたものです。

ところが、1592年に当時の高僧である顕如が往生した後、浄土真宗の中で強硬派の教如と、穏健派の准如との間で後継者争いが起こりました。それによって、浄土真宗(本願寺派)と(真宗大谷派)がそれぞれ誕生しました。

浄土真宗(本願寺派)のお経はどんな意味?

無量寿経むりょうじゅきょう

無量寿経は大乗仏教における重要な経典の1つです。サンスクリット語ではスカーヴァティー・ヴィユーハと呼ばれ、極楽浄土の荘厳な様子を意味します。古代には12訳が存在したとされますが、日本に現存するのはそのうちの5訳です。

無量寿経はサンスクリット語の原典、チベット語訳、漢訳などがあります。日本における無量寿経は、主にインド出身の高僧である康僧鎧(こうそうがい)が手がけたとされる漢訳が原典です。極楽の様子や煩悩の苦しみについて語られています。

阿弥陀経あみだきょう

佛説阿弥陀経

阿弥陀経は大乗仏教の経典の1つです。原題は無量寿経と同じくスカーヴァティー・ヴィユーハですが、区別のために名称の前に小がつくのが一般的です。無量寿経が大経と呼ばれるのに対して、阿弥陀経は小経と呼ばれます。

阿弥陀経は1世紀ころのインドで成立したとされ、釈迦が自ら説法をする形式で展開されるのが特徴です。阿弥陀仏による極楽浄土の荘厳さ、極楽浄土にいくために阿弥陀仏を信じること、乱れた世界に教えを広めることの困難さなどが書かれています。

浄土真宗(本願寺派)の本尊と脇侍は?

宗派の信仰の対象として最も尊重される本尊ほんぞんと、本尊の左右に祀られる脇侍わきじをご紹介します。

浄土真宗(本願寺派)の本尊は阿弥陀如来あみだにょらいです。インドの言葉であるアミターバとアミターユスに由来し、アミターバははかり知れない光を持つこと、アミターユスははかり知れない寿命を持つことを意味します。

阿弥陀如来は無限の光と命によって、人々の苦悩を救ってくれる存在であることを示します。阿弥陀如来を信仰する宗派は他にもありますが、浄土真宗では阿弥陀如来のみを仏として信仰の対象にするのが大きな特徴です。

西阿弥陀如来

浄土真宗(本願寺派)が阿弥陀如来一仏とする理由は、全ての救いは阿弥陀如来によってもたらされると考えるからです。そのため、本尊の左右に配置されるのは仏ではなく、浄土真宗の開祖である親鸞と開立の祖の蓮如になります。

浄土真宗(本願寺派)の葬儀の特徴は?

浄土真宗(本願寺派)では、門徒は亡くなったらすぐに極楽浄土に行けるという考え方をするのが特徴です。これを臨終即往生と言います。

仏教の宗派では一般的に授戒や引導など、故人を成仏させるために特別な儀式をする場合が多いですが、浄土真宗(本願寺派)ではすぐに極楽に行けると考えるため、葬儀全体が比較的シンプルになっています。

故人と生前に親しかった人たちが最後の別れを告げるための儀式として、告別式が行われることがあります。この点、浄土真宗(本願寺派)は故人と永遠に別れるという考え方ではないので、告別式という表現は基本的にしないのが特徴です。

また、葬儀に関連する重要な要素として多くの場合に戒名がありますが、浄土真宗(本願寺派)では受戒を行わないことから、戒名を授けるということもしません。仏の道に入ったということで、法名を授かることになります。

浄土真宗(本願寺派)の数珠と合掌の特徴は?

浄土真宗(本願寺派)で一般的に使用される数珠は、男性用と女性用があります。男性用の数珠は一重の片手念珠になっているのが一般的でで、女性用の数珠は煩悩の数と同じ108個の玉で構成されるのが特徴です。

浄土真宗(本願寺派)の数珠の持ち方は、男性用と女性用で同じなのが特徴です。数珠を両手に掛けてから房を下部に垂らします。房の部分を下にして数珠を持ちます。

浄土真宗(本願寺派)は、合掌を仏への挨拶として捉えています。肩の力を抜いて、自然な心持ちで日々の合掌を続けることを重要とします。

合掌は一般に数珠を左手に持ちながら行います。まず両手を胸の前あたりで合わせます。次に、両手の指をそろえて上方に伸ばし、親指で数珠を軽くおさえる形にします。その後、背筋を自然に伸ばしたままご本尊を仰ぎ見て、お念仏を唱えます。

浄土真宗(本願寺派)の葬儀の特徴は?

浄土真宗(本願寺派)では、門徒は亡くなったらすぐに極楽浄土に行けるという考え方をするのが特徴です。これを臨終即往生と言います。

仏教の宗派では一般的に授戒や引導など、故人を成仏させるために特別な儀式をする場合が多いですが、浄土真宗(本願寺派)ではすぐに極楽に行けると考えるため、葬儀全体が比較的シンプルになっています。

故人と生前に親しかった人たちが最後の別れを告げるための儀式として、告別式が行われることがあります。この点、浄土真宗(本願寺派)は故人と永遠に別れるという考え方ではないので、告別式という表現は基本的にしないのが特徴です。

また、葬儀に関連する重要な要素として多くの場合に戒名かいみょうがありますが、浄土真宗(本願寺派)では受戒を行わないことから、戒名を授けるということもしません。仏の道に入ったということで、法名を授かることになります。

浄土真宗(本願寺派)の焼香の方法は?

浄土真宗(本願寺派)の焼香は細かい手順があるのが特徴です。まず、焼香机の前に進んでから合掌をせずに本尊を仰ぎ見ます。次に、お香入れの蓋を開けて香盒の右隣に設置します。

その後、お香を香炉に2回入れますが、その際に額に押しいただくことはしません。焼香が終わったら香盒の蓋を開けたままでお香の乱れを指先で整え、合掌します。合掌しながらお念仏を唱えて礼拝し、席に戻ります。

浄土真宗(本願寺派)では、線香を立てずに寝かせて備えるのが特徴です。使用する線香の本数は1本が基本です。香炉の幅に合わせて線香を適度な長さに折ってから、火をつけた側が左になるように横向きに寝かせて供えます。

線香が普及する以前、常香盤という香炉の中にお香を入れて焼香をしていました。香炉の中の灰に溝を作り、棒状にしたお香を寝かせて入れていたことから、線香も横向きに寝かせるのが作法になったとされます。

浄土真宗(本願寺派)のまとめ

浄土真宗(本願寺派)の宗祖は鎌倉時代の親鸞です。全ての人がありのままで救われることを信条として、当時は異例であった肉食妻帯を実践しつつ、仏の教えを広めることに勤めました。

教えの特徴は他力念仏です。厳しい修行によって一部の出家者が仏になるのではなく、阿弥陀仏の救済に感謝して南無阿弥陀仏と唱えるのが特徴です。全ての人が仏の力によって救われるという教えがポイントです。

 

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