所持しているお墓の片付け方

子供や孫に負担をかけないようお墓を片付ける方が増えています。ですが、お墓を処分するといっても手順が分かりません。どこにお願いすればいいの?どれくらい費用がかかるの?と分からない人がほとんどです。

どうしてもお墓の片付けとなると高額な費用がかかってしまうと思います。ですが、その後の納骨方法を工夫すれば費用を抑えることができるはずです。

今回はお墓を片付けるまでの手順と費用を抑えるコツについてを紹介します。

納骨方法も解説していますから、読めば墓じまいのことが一通り分かるはずです。どうぞお付き合いください。

お墓を片付ける前には親族や家族と必ず相談を!

お墓の片付けを始める前に忘れていけないのが親戚や家族との相談です。墓じまいを考えていることを事前に伝えて意見を聞くことです。今後のお墓をどのように管理していくかについて意見を交換しましょう。

法的拘束力はありませんが、お墓や遺骨の管理をする祭祀承継者を決めておくのも重要です。親戚全員が集まるのは大変ですから、代表者である祭祀承継者間で話をした方がスムーズにいきます。決まったことは書面に残して祭祀承継者全員がサインするようにすれば後でトラブルになったとしても安心です。

お世話になっているお寺や霊園と相談することも忘れてはいけません。墓じまいが決まってから話をするよりも、墓じまいを意識した時点で相談にいくのが望ましいです。

その方が相手の意見を尊重していると印象付けられます。いざ墓じまいをする際はスムーズに対応してくれるでしょう。

お墓を片付ける手順

親戚の同意が得られ、お寺との相談も済んだのなら本格的にお墓の片付けを始めましょう。大きく分けて5つのステップで進めます。

  • ①遺骨をお墓から取り出す
  • ②お墓を撤去する業者を決める
  • ③お墓を撤去する
  • ④遺骨の手入れを行う
  • ⑤遺骨を移す

順番にみていきます。

遺骨をお墓から取り出す

遺骨を受け取る手順は、墓じまいした後の納骨方法によって変わってきます。

樹木葬、海洋散骨、自宅供養のいずれかをする場合は、基本的にお墓のあったお寺から遺骨を引き取ると申し出れば受け取ることができます。

遺骨を納骨堂に移す場合は市役所で「改葬許可書」を申請してください。改葬許可書を受け取ったら、お寺へ行って墓じまいする旨を伝えます。

お墓を撤去する業者を決める

業者に頼んでお墓のある敷地を更地(さらち)にしてもらいます。どの業者を選ぶかはお寺に相談してから決めましょう。できれば数社に見積りをしてもらった方が、その土地の相場が分かるのでおすすめです。

お墓を撤去する

墓石などの撤去は基本的に業者がやってくれますが、その際に魂抜きなどの法要が行われますから、お寺や霊園と事前に日程調整をしておきましょう。

遺骨の取り出しも、墓石を撤去する時に行われます。

遺骨の手入れをする

長い間、お墓の地下に置かれていた遺骨にはカビが生えていたり、一部溶けていることがあります。そのまま放置すると状態が悪化することがありますので、専門の業者に頼んでお手入れをしてもらうのもお勧めです。

遺骨を移す

取り出した遺骨を新たな場所に納骨します。

納骨の方法は選んだ納骨方法によって異なりますから、依頼した業者の話を参考に進めていきましょう。納骨方法に関しては次項で詳しく解説していきます。

納骨の方法は複数ある

お墓から取り出した遺骨の納骨方法は色々あります。それぞれの特徴について紹介しますので、あなたに合ったものを探してください。

  • 納骨堂
  • 樹木葬
  • 永代供養
  • 海洋散骨
  • 自宅供養

などが挙げられます。順番にみていきます。

納骨堂

専用の屋内施設に遺骨を納めて、そこをお墓の代わりにします。遺骨は地下ではなく地上の収納設備に保管され、いつでもお参りすることができます。

最大のメリットは合祀しないところでしょう。合祀とは他の人と一緒に納骨してお祀りすることです。

愛する人の遺骨が衛生的な環境でしっかり管理されるため、墓じまいに関する後ろめたさや非難を受けづらいです。相場は10万~100万円で、遺骨が置かれる納骨堂の場所や大きさ、設備によって金額が変わってきます。

樹木葬

植林した木の根元付近に遺骨を埋葬して、木を墓標代わりにする納骨方法です。

自然に任せる形で供養するため、お墓を引き継ぎ管理する人がいなくても問題ありません。

霊園や寺院が主催者となっているものは一般的な霊園のように環境が管理されますから荒れた雑木林のようにならないのもメリットです。

納骨費用も50万円前後と自然葬の中では高い部類に入ります。

しかし、「親戚から理解を得るのが難しい」「山間部だとお参りが大変」といったデメリットもあります。

永代供養

寺院や霊園にお骨を収めて合祀してもらいます。費用の相場が10万円~20万円と比較的安い部類になります。

遺骨を施設に預けておく形になりますが、追加の管理費用やお布施などは一切かかりません。

お世話になっている菩提寺で、そのまま永代供養すれば、お付き合いを壊すことなくお墓の片付けができる点も魅力でしょう。

難点は他の人と一緒に埋葬されるため、故人の遺骨を取り出せなくなります。手を合わせる対象が供養塔になってしまう点もデメリットといえましょう。

海洋散骨

遺骨を海に撒く埋葬法です。

船で海洋に出て遺骨を遺族の手で撒くこともあれば、業者に任せることもできます。費用の相場は10~30万円で、遺骨を業者に郵送して、業者に散骨してもらうと安く済みます。

東京湾や沖縄など各地に業者があるため、故人の思い入れがある海で散骨することが可能です。当然ですが散骨後は遺骨を管理する必要はありません。

自宅供養

分骨とも言われる納骨方法です。永代供養や自然葬をする前に希望する親戚に故人の遺骨を小分けした小さな骨壺などを渡して、各自が遺骨を管理します。

費用は遺骨を納める容器によって異なりますが、小さな骨壷であれば1万円かからないケースもあります。自宅で所持し続ける形になります。最も費用がかからない方法となりますが、誰かがその遺骨を埋葬する時がいつかきてしまうかもしれません。そういう可能性も考えておく必要があると思います。

※遺骨を廃棄する事は法律で禁止されております。所持するのは問題ありません。

お墓の片付け費用を抑えるポイント

お墓の片付けには、お墓の撤去だけで50~60万円かかるのが相場です。ここに新たな納骨費用が加わると、やり方によっては100万円近い金額になることもあります。

そこで、少しでも費用を抑える3つのポイントを紹介しますので参考にしてみてください。

  • ①お墓の撤去する際に複数の業者に見積りをしてもらう
  • ②費用の安い自宅供養を検討する
  • ③自治体からの助成金を活用する

順番にみていきます。

①お墓の撤去する際に複数の業者に見積りをしてもらう

撤去工事の相場は1平米あたり10万円が全国平均ですが、これより安く引き受けてくれる業者もあります。

手間はかかりますが、可能な限り、3件以上の業者に見積もりを出してもらい価格を比較して一番安いところにお願いしましょう。

②費用の安い自宅供養を検討する

遺骨を納骨堂に納める場合、場所によっては50万円以上かかる場合もあります。

合祀を避ける場合に利用される納骨堂ですが、個別供養に関しては期間が定められており、それ以降は合祀されます。個別供養を延長するには契約の更新などが必要で、さらに費用がかかってきます。費用を抑えたいなら自宅供養が一番費用を抑えられます。

③自治体からの助成金を活用する

お住まいの自治体によっては無縁墓を防ぐために、墓じまいをする形に補助金を出すケースがあります。

例えば千葉県の市川市では、墓じまいする人に工事費用を一部助成しています。墓じまいを始める前に、自治体に受けられる助成金がないか確認してみてください。

まとめ

お墓の片付けで一番大変なことは、お墓を撤去するまでです。特に親戚や、お寺(霊園)との話し合いは大変です。

ここからは私の個人的な意見ですが、その後の納骨に関しては、霊園やお寺に合祀供養をお願いすることが、最も費用も抑えられ、気持ち的にもすっきりできると考えます。

自宅で所持し続ける事ももちろん良いとは思いますが、後々は誰かが埋葬する事を考える時が来ると思います。

繰り返しになりますが、お墓を片付けることと、その後の埋葬方法については親族や家族としっかりと話あった上で進めていきましょう。

 

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遺骨を埋葬しない(できない)場合の合祀供養について ⇒  https://gokuyo.com/useful/2021/05/07/1992/


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