仏壇を処分する際のおおまかな流れとポイント

仏壇を処分する際のおおまかな流れとポイント

実家にある仏壇、継承することができないから仏壇を処分しなければいけない・・となった際に、どのように処分するのが良いのか悩んでしまいますね。魂が眠っている仏壇なので、簡単には処分できません。どのような方法で処分していけば良いのか順番に説明していきます。

順序としては、

  • 家の仏壇の状況を確認する
  • 魂抜きをお願いする
  • お焚き上げ等を行い処分する

ポイント1:家の仏壇の状況を確認する

<仏壇処理の前に確認したい事>

魂抜きを行う前に必ず仏壇の中身の確認を行っておきましょう。たとえば引き出しや物が隠せそうな場所です。その中にお金や通帳、宝石などを入れている人がいらっしゃいます。隠し引き出しがついている仏壇もあるのでしっかり確認してください。

財産があったのに燃やしてしまった、処分してしまったとなっては大変です。私もお客様立ち合いの中で必ず中身は確認してますが、封筒に札束が入っていたことなど結構ありました。

ポイント2:魂抜きをお願いする

<お坊さんを呼んで魂抜きを行ってもらう>

お坊さん

お坊さんを呼んで魂抜きを行ってから仏壇を処分しなければいけません。魂抜きは閉眼供養とも呼ばれています。仏教では仏壇が完成した際に魂入れをしています。そのため、処分する際には魂を抜く儀式を行うとされています。

目に見えるものではありませんが、魂抜きを行う事はご先祖様への感謝の気持ちをお伝えし、仏壇の中から家を守ってくれていた、家族を見守ってくれていた感謝の気持ちをあらわし、魂を抜きます。

魂を抜けば仏壇は普通の家具と同じような状態となります。魂抜きはお坊さんを呼んでお経をあげてもらいます。お坊さんに依頼をしなければいけませんので、お付き合いのあるお寺にお願いしましょう。

お付き合いのあるお寺が分からない場合などは、専門業者に依頼する方法もあります。魂抜きで支払うお布施の相場は、1万円から5万円程となっています。

ポイント3:お焚き上げ等を行い処分する

<魂抜きが終わったら>

魂抜きが終わったら、仏壇は家具と同じようなものになりますが、それでも仏壇周辺においている遺影や仏具などは正しく処理していく必要があります。それらはどのように処理したら良いのでしょうか。

仏壇の周りに設置されているものとして、遺影・位牌・経本・おりん・線香立て・花立・線香・ろうそく・仏像・掛け軸などが挙げられます。

仏壇回りにあるもので、残しておきたいものがあればそのまま持っておかれる人もいますが、処分する場合はお焚きあげするのが良いでしょう。

【お焚き上げの例】

お焚きあげしたほうが良いとされている仏壇周りの小物は、仏像、掛け軸、位牌、遺影、経本、仏画などになります。

それ以外の仏具、例えばおりんや木魚、仏飯器、茶器、ろうそく、線香はゴミとして出すことができます。特にお焚きあげの必要はありません。

お焚きあげは魂が宿っているかもしれないもの、粗末に扱えないものを供養して燃やす儀式になります。そのため遺影や仏様に関係してくるものはお焚きあげを行います。

お焚きあげと聞いて何をするのか?と思われる人もいると思いますが、小正月に行われるどんど焼きなら皆さんご存知なのではないでしょうか。どんど焼きもお焚きあげにあたります。寺院で行ってもらう事ができますので相談してみましょう。

また引取してまとめてお焚きあげしてくれる業者さんもあります。自宅近くで依頼できる場所がないという時は相談してみると良いでしょう。仏壇店でも受付してくれるところがあります。

<仏壇本体はどうする?>

仏壇周辺においているものは処分できますが、仏壇本体はどのように処分するのが良いのでしょうか。

大きな仏壇の場合、自宅から撤去していくのは大変です。そこで仏壇を解体する作業が必要になります。引っ越しの場合でもこの業務は引っ越し業者さんにお願いできないので、自分たちで行うしかありません。

解体する方法としては、まず仏具類をすべて取り除きます。仏具は先程も述べた通り、お焚きあげします。引き出しや扉を外します。それから天板に側板を取り外して解体していきます。解体したものは木材と同じように処分できます。木材の処分は地域により異なりますので確認しましょう。

解体するのが難しい、解体はしたくないという場合は、窓から仏壇を下におろします。これらの搬出作業まで請け負ってくれる業者さんを探すようにしたほうが良いでしょう。2階から降ろすのは大変です。専門家にお願いしたいですね。

魂抜きをした仏壇が解体しなくても自宅から外に出せるのであれば、ゴミとしてそのまま処分できるケースもあります。大型ごみや粗大ごみ扱いになりますので市町村によっては費用がかかります。

また市町村によって仏壇の場合は回収不可とされる場合もあるので事前に確認するようにしてください。

自分で処分を行えない場合は?

<仏壇の供養整理業者が存在する>

自分で仏壇を処分するのは大変です。時間がかかる、自分でやるのは難しいという人は仏壇の供養整理処分業者さんに依頼すると供養から処分までしっかり行ってくれるので安心です。この場合は仏壇と仏壇まわりのものすべてを回収してもらう事ができ、魂抜きと処分も行ってくれます。

仏壇の運び出し

【業者による搬出の様子】

<供養仕舞い専門業者の選び方>

仏壇の供養処分を一括で行ってもらえる供養仕舞い専門業者を選ぶ際に、どのような点に注意して選べば良いのかまとめておきます。業者さんを探される際に参考にしてください。

供養仕舞い専門業者にお願いする場合、坊さんに来てもらって魂抜きをするのではなく、仏壇や仏具を引き渡しして魂抜きから処分作業まで行ってもらうケースが多いです。気になるのは引き取った後きちんと魂抜きをしてくれているのかどうかではないでしょうか。

専門業者さんの中にはお坊さんを紹介してくれて魂抜きを行ってから仏壇と仏具を引き取ってくれるという業者さんもあります。そのような業者さんであれば安心できますね。

また、供養した動画や供養した写真をデータで送付してくれて確認できる業者さんもいます。

お坊さんを紹介してもらうより動画や写真で確認するほうが費用は安くなります。どちらであってもきちんと魂抜きをしてくれていることが分かれば安心です。

それと合わせて供養した証明書を送付してくれる業者さんを選びましょう。

証明書には供養した日時や場所、時間、担当してくれたお坊さん、供養したものについて記載されます。証明書と写真や動画があればより安心できるのではないでしょうか。

完了報告書見本

【ご供養完了証明書の例】

最後に注目したいポイントは仏壇を回収する際にどのように梱包して運んでくれるかです。処分するとはいえ大切な仏壇です。丁寧に運んでくれる業者さんを選びたいですね。仏壇をきちんと梱包し安全に運んでくれるのかどうかしっかり確認しましょう。

業者さんに一括して作業をお願いする場合の相場は仏壇の大きさによりますが3万円から7万円くらいになります。費用も選ぶ際には確認しておきたいですね。適切な方法で処理を行ってご先祖様に失礼にあたらないようにしましょう。

まとめ

今回は、仏壇を処分する際のおおまかな流れとポイントについて解説しました。魂抜きや仏壇のお焚き上げ処分は、引っ越し業者さんは対応しておりません。また、最後となりましたが、お仏壇の処分は家族や親族としっかり話し合った上で処理をしていきましょう。

 

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